「東京タワー?」
「だめ?」
「だめじゃねぇけどォ」
ならよかった!笑顔でそういうハニムにフリッカは少しもぞもぞとこたつのなかで動いただけで
だって本当はこたつから出たくないんだ、クリスマスイルミネーション、華やぐ都心の夜景、そんなものよりこたつの中の方がフリッカロッタには魅力的だった
こたつにみかんは最強、この言葉に偽りはない。
「なぁ、行こうぜ、オイ」
「えーなんでまた東京タワーなんだよー」
「いいじゃん!俺夜景とか!みたいし!」
ぎゅうぎゅうと俺の腕を引っ張り出したハニム、必死になるその姿が可愛くてフリッカは自然と口角を持ち上げる
にやにや笑いのフリッカに気付いたハニムもムッとした表情で更に強くフリッカを促し始めた
「なぁ、フリッカ、今日はクリスマスだぜ?こたつなんか入ってて言いわけ?よくないだろ、絶対よくないよ、!だってクリスマスだよ!?」
「いいんだよォ俺は例外的にクリスマスでもこたつに入ってられんだ」
「意味わかんないし…第一お前は良くても俺は東京タワーに行きたいの、こたつじゃ満足しないんだよ!」
「あ〜そう」
「フリッカ!」
なお曖昧な反応を繰り返すフリッカにハニムはため息を一つ
ところがそのため息にフリッカはますますにやにや笑いをやめなくて
「その気にさせろよ」
「えっ」
思わず聞き返した声に、フリッカはがばりとおきあがる
もたついたハニムの腕を掴んだフリッカと、その距離30cm
「ちゃんとその気にさせてみろって、俺を」
こたつの中で温められていたフリッカの手は信じられないほど熱くてハニムは思わず顔をしかめる
その顔にフリッカはケラケラ笑いだして、
そんなんじゃあ当分ダメだな、
あっさりと腕を離してまたこたつにもぞも外もぐっていくフリッカに起きれ半分驚き半分、
それからハニムはフリッカのムカつく言い方にじわじわと不快感がこみあげてきて
こたつ布団にもぐったその背中に思いきり蹴りを入れてやった
syoさま宅ハニムくんお借りしました!